私はみんなの墓を作ってその場を後にした。
もう、この場所に戻ってくることは無いだろう。
「おやすみ.....みんな。これから江戸のほうへ行こうとおもうの。ちょっと遠いけど
あそこにはたくさんの天人がいて、いろんな人が死んでいっている。私がんばるから。
そして、ごめんなさい。みんなをまもりきれなくて....じゃあ、いってきます。」
そうして戦争の大反乱地、江戸を目指した。
出会い先、何人の天人を斬ってきただろう。もう数え切れないほど殺めてきた。
出会っては斬って、出会っては斬る。ほかの人なら気がおかしくなるだろう
とおもうほど斬った。
そのうちに天人の中でも、攘夷志士の中でも、嫌でも噂が広まった。
「「紅の双狐」」
紅は、女であることがわかったのでつけられ、双は、二刀流の使い手であり、長い黒い刀
二本と、小刀二本も腰にかけていたからであり、狐は、狐の面を常につけており、
誰もその素顔を見たことが無いからだ。
しかし、一部では「紅の妖狐」ともいわれている。
不思議な術を使い、次々と天人を全滅させていく。その姿はまさに妖狐。
だが、その私の力にも
秘密がある。
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